こんにちは。湘南クリニックデザインです。

クリニックの設計相談では、内装のイメージとともに、どのような診療を行いたいかを共有することが大切です。最初から詳しい図面や完成イメージを用意する必要はありません。診療方針や日々の運用、譲れない条件を整理しておくと、設計者との打ち合わせで確認すべきことが見えてきます。今回は、相談前にまとめておきたい五つの項目をご紹介します。


1.診療方針を具体的な言葉にする

まず整理したいのは、クリニックが大切にする診療のあり方です。主な診療内容に加え、どのような患者様を迎え、どのように過ごしていただきたいかを書き出してみましょう。

例えば「落ち着いて相談できる医院にしたい」という希望があるなら、診察時にご家族が同席する場面や、別室で説明する機会があるかまで考えてみます。「明るい雰囲気」「親しみやすい空間」といった言葉も、そう感じる写真や、その写真のどこが好きかを添えると伝わりやすくなります。

診療内容がまだ決まっていない場合は、未定のまま共有して構いません。開院時に行うことと、将来検討したいことを分けておくと、今回の設計でどこまで考えるかを相談できます。


2. 一日の運用とスタッフの動きを書き出す

次に、診療開始から終了までの一日を思い浮かべてみましょう。予約中心か、予約のない来院にも対応するか。受付や診療補助を何人で担当するか。診療の合間に、誰がどこで補充や片付けを行うか。普段は当たり前に行っている仕事も、設計者にとっては大切な情報です。

人数や来院数は、確定した数字と想定を区別して伝えます。特に確認したいのは、業務が重なる時間帯です。受付対応中に電話が鳴る、会計待ちの間に次の患者様が来る、といった場面を挙げると、必要な作業場所や設備を検討しやすくなります。

移転や改修の場合は、現在の医院で「使いやすい点」と「困っている点」をそれぞれ記録しておきましょう。継続したい運用を伝えることも、新しい空間づくりの手掛かりになります。


3. 要望に優先順位と理由を添える

希望を集める段階では、思いついたことを幅広く書き出します。そのうえで「開院時に必要」「条件が合えば取り入れたい」「将来検討したい」の三つに分けると、面積や予算との調整を進めやすくなります。

大切なのは、要望の理由も残すことです。例えば「収納を増やしたい」なら、何を、どのくらい、どこで使うためにしまいたいのかを添えます。理由がわかれば、棚を増やす以外にも、収納場所や補充の方法を見直す案を検討できます。

工事に使える予算と、医療機器や家具などを含めた開院全体の予算は、対象を明確にして共有しましょう。開院希望日についても、動かせない日程と調整できる日程を分けて伝えると、検討の前提をそろえられます。


4. 物件と導入機器の資料をそろえる

物件が決まっている、または候補がある場合は、手元にある平面図、募集資料、現況写真などを用意します。工事に関する貸主や管理会社からの資料があれば、あわせて共有しましょう。資料がない項目は、誰に確認するかを打ち合わせで整理します。

導入予定の医療機器は、製品名だけでなく、候補の型番やメーカー資料があると具体的に検討できます。外形寸法のほか、メーカーが指定する設置条件、電源や給排水の条件、保守に必要なスペースも確認の対象です。既存機器を移設する場合も、同じように一覧にしておきます。

未購入の機器は「決定済み」「候補」「未定」を区別します。仕様が変わる可能性を共有しておけば、確認が必要な箇所を把握したうえで設計を進められます。


5. 決める人と確認する人を整理する

院長だけでなく、スタッフや開業支援の担当者などが打ち合わせに参加する場合は、誰の意見を集め、誰が最終的に決めるのかをあらかじめ整理しておきましょう。受付まわりは受付担当、診療室は実際に使うスタッフというように、使う人の視点を確認することも大切です。

打ち合わせ後は、決まった内容と未決定の内容を分け、未決定の項目には確認する人と期限を添えます。図面や機器資料を更新した際は、日付や版をそろえ、全員が同じ資料を見ているか確かめましょう。

準備する内容は、まず一枚のメモにまとまる範囲で十分です。わからないことや迷っていることも、そのまま相談事項として残してください。設計の打ち合わせは、そうした疑問を一つずつ具体化していく機会です。

湘南クリニックデザインでは、クリニックの開業・分院・改修に関するご相談を承っています。診療方針や現在のお困りごとを、ぜひお聞かせください。

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