
こんにちは。湘南クリニックデザインです。
診察室の机や受付カウンターを決めるとき、そこで使う機器と配線の計画も一緒に進めていますか。電子カルテの端末、検査機器、プリンターなどは、設置場所だけでなく、電源や通信、保守のための空間まで考える必要があります。内装が完成してから追加を検討すると、配線を隠すための工事や家具の加工が必要になることもあります。
今回は、設計者と医療機器・システムの各担当者が、内装工事前から共有しておきたいポイントをご紹介します。
1. 機器一覧に設置条件と担当者をまとめる
最初に、部屋ごとに使用する機器を一覧にします。医療機器だけでなく、パソコン、ディスプレイ、プリンター、受付や会計で使う機器、電話なども含めましょう。各機器の寸法・重量、電源条件、有線・無線の接続方法、発熱や放熱に関する条件を、メーカーや導入担当者から確認します。
一覧には、型番、台数、設置場所、担当会社、仕様が決まる予定日も記入します。未定の機器は未定と明示し、内装設計を確定するために、いつまでに何を決める必要があるか相談しましょう。機器の背面を開ける、カバーを外すといった保守作業に必要な空間も、設置図や仕様書で確認しておきます。
2. 電源とLANは家具や使う動作に合わせて配置する
電源やLANの差し込み口は、平面図上で近くにあるだけでは十分とは限りません。カウンターの高さ、机の引き出し、モニターアーム、足元の空間と照らし合わせ、手が届き、家具で隠れすぎない位置を検討します。機器を移動して使う場合は、移動先と保管場所の両方で接続や充電の方法を考えます。
必要な電源の種類、回路、接地などは、機器の指定条件に基づいて設備設計者が確認します。延長コードの追加を前提にせず、機器構成と同時使用の想定を伝え、必要な設備を計画しましょう。
ケーブルの経路も、壁・天井・床・家具のどこを通すかを整理します。通路や足元に露出させないことに加え、抜き差しや交換ができることも大切です。造作家具に配線孔を設ける場合は、位置と大きさを機器側の担当者とも確認します。
3. 通信機器の置き場所を後回しにしない
ルーターやネットワーク機器、院内に設置するサーバーなどは、余った収納にまとめる前に、必要な設置環境を確認します。機器の放熱、点検作業、ほこりや水への配慮、施錠やアクセス管理の方針を踏まえ、ラックや収納を計画します。扉を閉めた状態の温度条件も、機器仕様と照合する必要があります。
無線LANを使う場合は、間仕切りや扉、家具が入った状態での通信確認を予定に組み込みます。患者様向けWi-Fiを設ける際は、診療に使うネットワークと適切に分ける方法を、システム担当者と検討しましょう。内装設計では設置場所と配線経路を調整し、接続方式や安全管理の具体策は、厚生労働省の最新ガイドラインを踏まえて医療機関とシステム担当者が確認します。
4. 誰がつなぎ、誰が確かめるかを決める
内装工事会社が配線を行い、別の会社がネットワーク機器を設定し、さらに別の会社が医療機器を設置するケースでは、作業の境目を明確にすることが大切です。ケーブルの敷設、端末への接続、通信設定、機器同士の連携確認を、誰がどこまで担当するのか一覧にします。
工事工程には、回線の開通、機器搬入、設定、接続試験、スタッフの皆様への操作説明を組み込みましょう。日程を決める前に各社の手配期間を確認し、不具合が見つかった場合の調整時間も確保します。
試験は、一台ずつ電源が入ることの確認に加え、院内で予定する業務の流れに沿って実施します。例えば、受付で登録した情報を診察室で確認し、必要な印刷まで行えるかなどを、適切なテストデータと手順で確かめます。不具合時の連絡先を一本化するか、内容別に整理するかも決めておきます。
5. 入れ替えや増設に備えた記録を残す
将来の変更に備える際は、導入が具体的に想定される機器から優先順位をつけます。機器を追加する位置まで配線を通せる経路、配線を引き替えるための配管や点検口、ラックの余地などを設計者と検討しましょう。余裕を持たせる範囲は、建物の条件と予算に合わせて決めます。
引き渡し時には、配線位置を示した図面、回路やケーブルの表示、機器一覧、各社の連絡先を受け取ります。ネットワーク構成などの情報は院内の管理方針に沿って保管し、変更したら記録も更新します。停電や通信障害への備えについても、必要な設備と運用を各担当者と確認しておくと安心です。
湘南クリニックデザインでは、診療の進め方と機器の使い方を伺いながら、内装や設備の計画を進めています。機器選定と内装設計の進め方にお悩みの先生は、無料相談・お見積もりからご相談ください。