こんにちは。湘南クリニックデザインです。

クリニックの内装を選ぶ際は、色や質感と一緒に、日々の清掃のしやすさも考えておきたいものです。同じ素材でも、継ぎ目の位置や家具との隙間によって、拭き取りやすさは変わります。完成時の美しさを保つには、スタッフの皆様がどのように清掃するかまで含めた計画が大切です。

今回は、素材の選び方と、材料同士の接続部分をどうつくるかという「納まり」の両面から、清掃しやすい内装のポイントをご紹介します。


1. 場所ごとの汚れ方と清掃方法を整理する

まずは、待合室、診察室、処置室、トイレなど、場所ごとに想定する汚れと清掃方法を整理しましょう。靴の砂が入りやすい入口、水がかかる手洗いまわり、手で触れることが多いカウンターでは、選ぶ際の確認項目が異なります。清掃を院内で行うのか、外部に委託するのかによっても、使いやすい道具や作業時間は変わります。

洗剤や清拭に用いる薬剤が決まっている場合は、その名称や使用条件を設計者に共有します。「耐薬品性」と表示されていても、すべての薬剤や濃度に対応するわけではありません。使用できる方法を製品ごとのメーカー資料で確認し、日常の清掃方法と組み合わせて選ぶことが大切です。清掃や消毒の運用そのものは、院内の方針と専門的な確認に沿って決めます。


2. 床材は表面の機能と継ぎ目を確認する

床は、表面の凹凸、継ぎ目、壁との境目まで見て選びます。長尺シートやタイルなど、それぞれ施工方法や補修の仕方が異なるため、一つの種類がすべての部屋に適しているとは限りません。水がかかる場所では、継ぎ目や端部をどのように処理するかも設計者・施工者と確認しましょう。

壁際には、床と壁の境目を保護する巾木があります。床材を立ち上げる方法なども含め、角の部分に清掃道具が届くか、目地や段差が増えないかを検討します。意匠上の切り替えを多く設ける場合も、その境目が日常清掃の負担にならないか確認します。

なお、ワックスが不要な製品でも清掃は必要です。メーカーが案内する日常・定期メンテナンスを確認し、導入後に無理なく続けられる方法を選びましょう。


3. 壁と手洗いまわりは拭き取りやすい形にする

壁材は、手や荷物が触れる位置、水が飛びやすい位置を意識して選びます。全面を同じ仕上げにするほか、汚れやすい部分だけ清掃に適した材料へ切り替える方法もあります。木目や落ち着いた色調を取り入れたい場合も、見た目と清掃方法の両方をサンプルで確認しましょう。

手洗いまわりは、ボウルだけでなく、水栓の根元、カウンターとの境目、壁との接続部分にも目を向けます。手が入りにくい狭い隙間や、物を置きすぎやすい棚がないかを確認すると、拭き取りの手順を考えやすくなります。水栓や排水口の形状、清掃できる範囲は製品によって異なるため、カタログや実物で確認します。接合部に用いるシーリング材については、点検や補修の方法も把握しておきましょう。


4. 家具の下と背面に清掃の余地をつくる

収納やカウンターは、家具自体の清掃性だけでなく、周囲との関係が重要です。床に接する形で隙間をつくらないのか、道具が十分に入る空間を確保するのか、家具の用途に合わせて方針を決めます。ほうきもモップも入りにくい中途半端な隙間は、設計段階で見直しておきたい点です。

移動式の家具は、実際に動かせる重さや移動先、機器との接続を確認します。固定が必要な家具は、安定性を確保したうえで清掃方法を検討しましょう。床に置かれた電源タップや余ったケーブルも作業の妨げになるため、設備計画と合わせて整理します。収納は扉の有無だけで判断せず、物の出し入れと清掃の両方を想定することが大切です。


5. 清掃道具の収納と引き渡し後の管理まで考える

清掃しやすい仕上げを選んでも、道具を取りに行く距離が長かったり、片付ける場所が決まっていなかったりすると、日々の作業が煩雑になります。モップや掃除機の寸法を確かめ、使う場所や乾燥・保管の方法に合わせた収納を計画しましょう。清掃用の水をどこで扱うかも、診療に使う設備との役割を整理して検討します。

引き渡し時には、仕上げ材の商品名・品番、使用できる洗剤、避けるべき扱い、補修の相談先をまとめて受け取ります。スタッフの皆様と実際の道具を使う動きを確かめ、作業しにくい場所がないかを見ておくと、清掃手順を整えやすくなります。

湘南クリニックデザインでは、素材の印象と日々の使いやすさを合わせて考えた内装をご提案しています。新規開業や改修の際は、現在のお困りごとも含めて無料相談・お見積もりからご相談ください。